不正咬合の種類

開咬(かいこう)

通称:オープンバイト

開咬は、奥歯を噛み合わせても前歯が閉じず、上下の前歯の間に隙間ができる状態です。指しゃぶりや舌を前に出す癖が主な原因で、咀嚼や発音に大きな影響を与えます。習癖が固定化する前の4〜8歳での早期治療が最も効果的です。

開咬の特徴

1見た目の特徴

  • 前歯が噛み合わない:奥歯を噛んでも上下の前歯の間に隙間ができます
  • 口が開きやすい:唇が閉じにくく、常に口が半開きになりがちです
  • 舌が見える:話すときや飲み込むときに舌が見えることがあります
  • 顔が長く見える:下顔面が長く、面長に見える傾向があります

2機能面での問題

  • 前歯で噛み切れない:麺類や野菜を前歯で噛み切ることができません
  • 発音障害:サ行、タ行、ラ行の発音が不明瞭になります
  • 口呼吸:前歯が閉じないため、口呼吸になりやすくなります
  • 奥歯への過剰負担:前歯が使えないため、奥歯だけで噛むことになります
  • 飲み込みの異常:舌を前に出して飲み込む癖(舌突出癖)があります

!放置した場合のリスク

  • 奥歯の早期喪失:前歯が機能しないため、奥歯に負担が集中し、早期に失う可能性があります
  • 顎関節症のリスク:咬合バランスが悪く、顎関節に負担がかかります
  • 発音の固定化:成長とともに発音の問題が固定化し、改善が困難になります
  • 顔貌の変化:口呼吸により顔が長くなる(アデノイド顔貌)ことがあります

早期発見・早期治療が重要:開咬は習癖が原因のことが多く、習癖が固定化する前の4〜8歳での治療開始が理想的です。早期に習癖を改善することで、効果的に治療できます。

開咬の原因

1遺伝的要因

  • 骨格的な問題:上下の顎が垂直方向に長く成長する傾向が遺伝します
  • 顔面の成長パターン:下顔面が長くなりやすい成長パターンが遺伝することがあります
  • 舌の大きさ:舌が大きい場合、歯を押す力が強くなります

遺伝の影響:骨格的な開咬は遺伝的要因が大きいですが、早期治療により成長をコントロールすることで改善が可能です。

2環境的要因(後天的な習癖)

  • 指しゃぶり:3歳以降も続く指しゃぶりは開咬の最大の原因です
  • 舌突出癖:飲み込むときや話すときに舌を前歯の間に押し出す癖
  • おしゃぶりの長期使用:3歳以降もおしゃぶりを使い続けると開咬になりやすい
  • 口呼吸:鼻づまりやアレルギーによる口呼吸が習慣化すると、開咬を引き起こします
  • 低位舌(ていいぜつ):舌が常に低い位置にあると、前歯を押す力が働きます
  • アデノイド肥大・扁桃腺肥大:鼻呼吸ができず、口呼吸になることで開咬が進行します

習癖の改善が最優先:開咬の多くは習癖が原因です。指しゃぶりは3歳まで、おしゃぶりは2歳半までにやめることが推奨されます。早期に習癖を改善することで、開咬の進行を防げます。

治療方法

11期治療(4〜12歳頃)

習癖の改善と垂直的な成長のコントロールが中心です。開咬は習癖改善が最も重要で、早期治療が効果的です。

  • 習癖改善装置:タンガードやタンクリブで舌突出癖や指しゃぶりを防止します
  • 機能的マウスピース装置:プレオルソなどで口腔周囲筋のバランスを整え、習癖を改善します
  • MFT(口腔筋機能療法):舌や口の周りの筋肉のトレーニングを行います
  • 垂直コントロール:奥歯の挺出を抑制し、前歯を圧下(押し込む)する装置を使用
  • 鼻呼吸の確立:耳鼻科と連携してアデノイド切除などを行い、鼻呼吸を確立します

1期治療の目標:習癖を改善し、正しい舌の位置と飲み込み方を習得することです。習癖が改善されれば、前歯が自然に閉じてくることもあります。

22期治療(12歳以降〜)

永久歯が生え揃った後に、歯の位置を細かく調整する段階です。

  • マルチブラケット装置:前歯の圧下と奥歯の挺出抑制を行います
  • 歯科矯正用アンカースクリュー:前歯を効果的に圧下するために使用することがあります
  • 継続的なMFT:舌のトレーニングを続けて後戻りを防ぎます
  • 外科矯正:骨格的な問題が大きい場合、顎の手術を併用することがあります

3主な使用装置

タンガード

舌を前に出すのを防ぐ装置。習癖改善に効果的です。

1期治療

タンクリブ

指しゃぶりを防止し、舌の位置を改善する装置。

1期治療

機能的マウスピース装置

プレオルソなど。口腔周囲筋のバランスを整え、習癖を改善します。

1期治療

ブラケット装置

前歯を圧下し、正確に歯を動かします。アンカースクリューと併用することも。

2期治療

4治療期間と費用の目安

1期治療(4〜12歳頃)

治療期間

1〜3年程度
(習癖改善に6ヶ月〜1年、その後の成長観察を含む)

費用

30〜50万円程度
(調整料:1回3,000〜5,000円程度)

2期治療(12歳以降〜)

治療期間

2〜3年程度
(保定期間:2〜3年以上、後戻りしやすい)

費用

40〜80万円程度
(1期治療から継続の場合は減額あり)

※費用は症状や使用する装置によって異なります。医療費控除の対象となる場合があります。詳しくは初回カウンセリングでご説明いたします。

最適な治療開始時期

🌟理想的な開始時期:4〜8歳

開咬の治療は、習癖が固定化する前の4〜8歳頃が最も効果的です。この時期に習癖を改善し、正しい舌の位置を習得することで、開咬を効果的に改善できます。

  • 習癖改善がしやすい時期
  • 垂直的な成長をコントロールできる時期
  • 舌のトレーニングを習得しやすい時期
  • 鼻呼吸を確立しやすい時期

3歳までの習癖改善を推奨

指しゃぶりやおしゃぶりは3歳までにやめることが推奨されます。3歳以降も続く場合は、早めに専門の病院でご相談ください。習癖が長く続くほど、開咬が進行し、治療が困難になります。

12歳以降でも治療可能

成長期を過ぎてしまった場合でも、マルチブラケット装置とMFTで治療可能です。ただし、骨格的な問題が大きい場合は、外科矯正が必要になることがあります。また、後戻りしやすいため、長期の保定が必要です。

よくある質問

Q1

指しゃぶりをやめれば自然に治りますか?

A. 3歳未満であれば、習癖をやめることで改善する可能性があります。

  • 3歳未満:習癖をやめれば、自然に前歯が閉じることがあります
  • 3歳以降:すでに開咬が進行している場合、習癖をやめても自然には治りません
  • 舌癖が残る:指しゃぶりをやめても、舌突出癖が残っていることが多い

習癖をやめた後も、舌のトレーニング(MFT)を行うことで、開咬の改善と再発防止ができます。早期にご相談ください。

Q2

MFT(口腔筋機能療法)とは何ですか?

A. 舌や口の周りの筋肉を正しく使えるようにするトレーニングです。

  • 舌の位置:正しい舌の位置(スポットポジション)を習得します
  • 飲み込み方:舌を前に出さない正しい飲み込み方を練習します
  • 口唇閉鎖:口を閉じる筋肉を強化します

MFTは開咬治療に不可欠です。毎日のトレーニングにより、習癖を改善し、治療効果を高め、後戻りを防ぐことができます。

Q3

開咬は後戻りしやすいと聞きましたが本当ですか?

A. はい、開咬は他の不正咬合に比べて後戻りしやすい傾向があります。

  • 習癖が残る:舌突出癖が完全に改善されないと、後戻りします
  • 口呼吸の再発:鼻炎などで口呼吸に戻ると、再び開咬になることがあります
  • 長期保定が必要:2〜3年以上の保定期間が推奨されます

後戻り防止には、治療後もMFTを継続し、正しい舌の位置と鼻呼吸を維持することが重要です。定期的なメンテナンスで確認します。

Q4

耳鼻科での治療も必要ですか?

A. アデノイド肥大や扁桃腺肥大がある場合は、耳鼻科での治療が必要です。

  • 鼻呼吸ができない:鼻づまりがあると、口呼吸になり開咬が進行します
  • 耳鼻科と連携:当院では耳鼻科と連携して治療を進めます
  • 手術が必要な場合:アデノイド切除や口蓋扁桃摘出が推奨されることがあります

鼻呼吸ができる環境を整えることが、開咬治療の成功に不可欠です。初診時に鼻呼吸の状態を確認し、必要に応じて耳鼻科をご紹介します。

Q5

タンガードは痛いですか?

A. 痛みはほとんどありませんが、慣れるまで違和感があります。

  • 装着時の違和感:最初は話しにくい、食べにくいと感じることがあります
  • 慣れるまで:1〜2週間で慣れることがほとんどです
  • 習癖防止効果:舌を前に出せないため、習癖が自然に改善されます

タンガードは習癖改善に非常に効果的です。お子様が慣れるまで、保護者の方の励ましとサポートが重要です。

Q6

開咬の治療は難しいと聞きましたが本当ですか?

A. 習癖の改善が必要なため、他の不正咬合より治療期間が長く、難しい面があります。

  • 習癖改善が鍵:装置だけでなく、本人の意識と努力が必要です
  • 早期治療が有利:4〜8歳で始めれば、習癖改善がしやすく効果的です
  • 家族のサポート:保護者の方の協力が治療成功の重要な要素です

開咬は確かに難しい不正咬合ですが、早期治療と習癖改善、継続的なMFTにより、良好な結果が得られます。当院では丁寧にサポートいたします。

お子様の前歯が閉じないことが気になりませんか?

開咬(オープンバイト)は早期治療が効果的です。
まずは無料カウンセリングでご相談ください。

無料カウンセリング

所要時間:30〜60分

  • お子様の歯並びの状態を詳しく診査
  • 最適な治療方法と時期をご提案
  • 治療期間と費用の詳しいご説明

お電話でのご予約

平日 9:00〜18:00

045-XXX-XXXX

「こども矯正の相談」とお伝えください

関連ページ

電話予約24時間WEB予約